見入る/魅入る(みいる)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・クララの番が来て祭壇の後ろのアプスに行くと、フランシスはただ一人獣色といわれる樺色の百姓服を着て、繩の帯を結んで、胸の前に組んだ手を見入るように首を下げて、壁添いの腰かけにかけていた。クララを見ると手まねで自分の前にある椅子に坐れと指した。・・・
有島武郎
「クララの出家」
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・・・動く毛の次第にやみて、鳴る音も自から絶ゆ。見入る盾の模様は霞むかと疑われて程なく盾の面に黒き幕かかる。見れども見えず、聞けども聞えず、常闇の世に住む我を怪しみて「暗し、暗し」と云う。わが呼ぶ声のわれにすら聞かれぬ位幽かなり。「闇に烏を見・・・
夏目漱石
「幻影の盾」
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