ひんこんせん【貧困線】
⇒貧困ライン
ひんこんりつ【貧困率】
所得が低く経済的に貧しい状態にある人が全人口に占める割合。絶対的貧困率と相対的貧困率がある。絶対的貧困率は、十分な所得がないため最低限の生活必需品を購入できない人の割合。世界銀行では、1日の所得が1.90米ドル相当額(貧困ライン)未満で生活する人を絶対的貧困層と定義している。相対的貧困率は、国民の所得分布の中央値の半分に満たない世帯の割合。先進国では、絶対的貧困状態ではなくても相対的貧困層となる場合がある。
ひんこんビジネス【貧困ビジネス】
経済的に困窮した人の弱みに付け込んで利益をあげる悪質な事業行為。一部の家賃保証会社による違法な家賃の取り立て、囲い屋による生活保護費の詐取など。貧困ビジネスを行う業者は、社会的企業を標榜しながら、実際には生活に困窮した状態から抜け出せないようにして不当に利潤を得ている場合も多い。
ひんこんじょうたい【貧困状態】
所得の不足に加えて、教育・保健衛生水準の低さ、政治的立場の弱さなどから、自己を実現する自由が著しく制限され、社会的に孤立した状態。人間らしく生きるために必要最低限の生活水準に達していない状態を絶対的貧困、地域社会の大多数よりも貧しい状態を相対的貧困という。
ひんこんライン【貧困ライン】
貧困層の割合を把握するために使用される指標。必要最低限の生活水準を維持するために必要な収入を示す絶対的貧困ライン、所得または消費の分布で下位一定割合の水準を示す相対的貧困ライン、世界銀行が設定する国際貧困ラインなどがある。→絶対的貧困率 →相対的貧困率 [補説]日本はOECDの相対的貧困ラインを採用。これは、全世帯の等価可処分所得の中央値の半分で、平成24年(2012)の日本の貧困ラインは122万円(平成25年国民生活基礎調査より)。
ひんこんのれんさ【貧困の連鎖】
親の貧困が子供の貧困につながっていくこと。家庭の所得差によって子供の教育や健康に格差が生じ、成人後に貧困に陥る可能性が高いとされる。
ひんこんそう【貧困層】
等価可処分所得あるいは等価世帯収入が全世帯の中央値の2分の1未満の世帯。→準貧困層