輪袈裟(わげさ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・昨夜、この露路に入った時は、紫の輪袈裟を雲のごとく尊く絡って、水晶の数珠を提げたのに。―― と、うしろから、拳固で、前の円い頭をコツンと敲く真似して、宗吉を流眄で、ニヤリとして続いたのは、頭毛の真中に皿に似た禿のある、色の黒い、目の窪ん・・・
泉鏡花
「売色鴨南蛮」
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・・・ 長頭丸が時教を請うた頃は、公は京の東福寺の門前の乾亭院という藪の中の朽ちかけた坊に物寂びた朝夕を送っていて、毎朝輪袈裟を掛け、印を結び、行法怠らず、朝廷長久、天下太平、家門隆昌を祈って、それから食事の後には、ただもう机によって源氏を読・・・
幸田露伴
「魔法修行者」
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