・・・然し現在各地の農村工場から送られて来る通信員の報告又は投書などには、その質において百の大田洋子が寄っても書けないいいものがあります。 文学の隆盛は階級の隆盛と密接に結びついています。一定の階級が勃興期にある時はその階級の文学も隆興し、そ・・・ 宮本百合子 「婦人作家の「不振」とその社会的原因」
文学新聞には現在二百六七十人ばかりの通信員がいます。そのうち婦人の通信員は九人です。みなさん、これは実に少いと思いませんか。 日本にはおよそ九十万人の工場に働いている婦人がいます。工場での首キリ反対、賃下げ反対に立って・・・ 宮本百合子 「婦人読者よ通信員になれ」
・・・それから若いコムソモールの男女から、労農通信員の中から、わかての作家が生れはじめて来ていることなどについてであったろうと思う。アンナ・カラヴァーエは一九三〇年にオソアビアヒムの文学サークル指導をしていたし、同じ年赤軍の文学サークルの作った戯・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・ 大衆の中からの労農通信員こそ、新しい文化芸術創造の階級的萌芽である。彼らの中から、そろそろ現れて来はじめた若いプロレタリア作家こそ、存在そのものの本質においてすでに前衛的要求をもっている。 作家同盟は、労農通信員を組織し、その文化・・・ 宮本百合子 「文芸時評」
・・・文学サークルの雑誌・文学新聞・アカハタ、いろいろの民主的出版物は、いつも読者との直結をのぞんでいながら通信員を育てあげることについて消極的でした。組合の文化部が壁新聞については馴れてきたけれども、自分たちの通信員をもつことにはまだ無関心です・・・ 宮本百合子 「平和運動と文学者」
・・・工場の労働者がどの作品を一番愛読したかという表などで飾られている。工場の労働通信員たちは、黙ってしかし胸をときめかしている。ゴーリキイが自分達の工場へ見学に来たら、それこそ腕一杯の素晴らしい記事を書かなければならない、と。――ゴーリキイが昔・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」
・・・『文新』『働く婦人』等への投書家、読者、通信員へのソシキ的働きかけを忘れることなく、しかも最も直接的に、即刻なされねばならない。サークル活動をあくまでも主として。だが私達のサークル活動が、工場・農村のメーデー行進へ性急にひきずり込むため・・・ 宮本百合子 「メーデーに備えろ」
・・・そして、段々長い通信も送れるようになり、『働く婦人』の通信員となれれば、お互にどんなに助け合えるでしょう!『働く婦人』を支持するのは、決して、そこの事務所で働くということだけに限られていません。 それどころか、一人でも多く直接購読者・・・ 宮本百合子 「「我らの誌上相談」」
出典:青空文庫