・・・日本プロレタリア文化連盟が、日本のプロレタリア文化運動の唯一つの輝かしい綜合団体として結成されてから、作家同盟はそこの婦人協議会へ数人の婦人作家を協議員として送り出している。 日本プロレタリア文化連盟から刊行される日本で唯一つの階級的な・・・ 宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
・・・『戦旗』とプロレタリア文化連盟関係の出版物編輯発行のために献身的な努力をした。共産党員。一九三二年の文化団体に対する弾圧当時、駒込署に検挙され、拷問のビンタのために中耳炎を起し危篤におちいった。のち、地下活動中過労のため結核になって中野療養・・・ 宮本百合子 「獄中への手紙」
・・・『ナップ』『プロレタリア文学』もそれに似た性格をもたずにいられなかったし、プロレタリア文化連盟は、地下におかれた階級的組織の氷山が、わずかに合法の水面に尖端を出した姿としての性質をもった。サークルにしても、そうなった。 当時のこのような・・・ 宮本百合子 「五〇年代の文学とそこにある問題」
・・・小林の死の直後日本プロレタリア作家同盟と日本プロレタリア文化連盟とは、小林多喜二全集刊行委員会を組織した。各団体から委員が出て、作家同盟からは、小林の死、その葬儀をとおしてほんとうに同志らしく行動した江口渙をはじめわたしをもふくむ数人の委員・・・ 宮本百合子 「小林多喜二の今日における意義」
・・・こと、民間性が重んじられるべきこと、文化の相互的理解を深める機会として大国の襟度の示さるべきこと、又、年を同じくして日本文化連盟主催の万国文化大会も開催される由であるが、これとペンクラブの大会とは「依立する主軸と意図に相違ある」こと等が、諸・・・ 宮本百合子 「今日の文学の展望」
・・・ところが僅か三号出したばかりのとき、発行元であった日本プロレタリア文化連盟が、つい先頃まで私たちを苦しめた治安維持法という悪法によって弾圧され、『働く婦人』の刊行は、非常に困難に陥りました。折角出来上った雑誌をそっくりそのまま警察の手で押え・・・ 宮本百合子 「再刊の言葉」
・・・民主主義保育連盟が子供の生きてゆける場所の建設について、具体的に動こうとしはじめていることの必然が、はっきりここに示されている。 暮から東京裁判はA級被告東條英機の公判に入った。ところがこの頃、わたしたちは、電車の中で折々どういう言葉を・・・ 宮本百合子 「砂糖・健忘症」
・・・ 「強者連盟」 相当の太さを持った青竹が地べたから生えている。青竹はきめのつまった独特の艷を持っていて、威勢がよさそうに見えるのに地べたから四尺ぐらいのところで、スパリと胴ぎりにされている。切り口の円いずん胴が・・・ 宮本百合子 「十月の文芸時評」
・・・ 一九四五年に組織された国際婦人民主連盟に世界の四十四ヵ国の婦人八千百万人が結集しているのは何のためだろう。ここにこそ、死をとおし涙をとおしての女性の決意がある。二度の戦争は、世界婦人に、しんから戦争挑発者たちに対する憎悪を教えた。戦争・・・ 宮本百合子 「正義の花の環」
日本原理の上に樹つ新日本諸学を建設し、全国民に日本文化の神髄を深く自覚せしめるための日本文化中央連盟が、松本学氏などを中心として実業家、役人、学校経営者などによって結成された。百万円をかけて、日本文化大観を編纂するのもよい・・・ 宮本百合子 「世界一もいろいろ」
出典:青空文庫