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・・・是れが為めには娘の時より読み書き双露盤の稽古は勿論、経済法の大略を学び、法律なども一通り人の話を聞て合点する位の嗜みはなくて叶わず。遊芸和文三十一文字などの勉強を以て女子唯一の教育と思うは大なる間違いなる可し。余曾て言えることあり。男子の心・・・
福沢諭吉
「女大学評論」
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・・・一 尚お成長すれば文字を教え針持つ術を習わし、次第に進めば手紙の文句、算露盤の一通りを授けて、日常の衣服を仕立て家計の出納を帳簿に記して勘定の出来るまでは随分易きことに非ず。父母の心して教う可き所なり。又台所の世帯万端、固より女子の知る・・・
福沢諭吉
「新女大学」