黐竿(もちざお)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・鳥さしは菅笠をかぶり、手甲脚絆がけで、草鞋をはき、腰に獲物を入れる籠を提げ、継竿になった長い黐竿を携え、路地といわず、人家の裏手といわず、どこへでも入り込んで物陰に身を潜め、雀の鳴声に似せた笛を吹きならし、雀を捕えて去るのである。 鳥さ・・・
永井荷風
「巷の声」
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・・・木村は今云ったような犬塚の詞を聞く度に、鳥さしがそっと覗い寄って、黐竿の尖をつと差し附けるような心持がする。そしてこう云った。「しかし影を見て動くものもあるのですから、影を消すのが全く無功ではないでしょう。ただ僕は言論の自由を大事な事だ・・・
森鴎外
「食堂」
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