水濁れば則ち尾を掉うの魚無し
《「鄧析子」無厚から》水が濁ると、泳ぎ回る魚はいない。政治が正しく行われないと、人民は自由で楽しい生活を送っていられないというたとえ。
水にする
1 むだにする。効果を失わせる。「金を—◦する」 2 水に流す。「一切を—◦する」 3 堕胎 (だたい) する。「腹の子を—◦した娼妓も」〈洒・粋好伝夢枕〉
水に流す
過去のいざこざなどを、すべてなかったことにする。「これまでのわだかまりを—・す」
水になる
消えうせる。むだになる。ふいになる。水となる。「努力が—・る」
水に慣れる
その土地の水を飲みなれる。転じて、その環境になれる。「プロの—・れる」
水に燃えたつ蛍
水の上を燃えんばかりに光りつつ飛ぶ蛍。「水」と「見ず」をかけ、「燃えたつ」に、感情が激しくわき上がる意をかけて、相手に会うことなく恋い焦がれることをいう。
水温む
春になって寒さがゆるみ、池や川の水があたたかい感じになってくる。《季 春》「人影の映り去りたる—・む/虚子」
水の滴るよう
美男美女のみずみずしく魅力的であるさまの形容。「—ないい男」
水の流れと身の行方
水の流れて行く先と、人の行く末とはどちらもはかり知ることができないということ。人生の定めがたいこと、前途がどうなるかわからないことのたとえ。水の流れと人の身。
水の低きに就くが如し
《「孟子」告子上から》水が低いほうに流れるように、自然のなりゆきは、止めようとしても止められないことのたとえ。また、ごく自然にそうなることのたとえ。