ゲノムかいせき【ゲノム解析】
生物のDNAがもつ遺伝情報を総合的に解明すること。DNAの全塩基配列を明らかにし、遺伝子の位置や機能を調べる。 [補説]「ゲノム」(genome)は、遺伝子を意味する「gene」と、集合・全体を意味する「-ome」を合わせた語で、生物がもつ遺伝情報の全体を意味する。
ゲノムへんしゅうさくもつ【ゲノム編集作物】
ゲノム編集技術を用いて新たな性質を持たせた農作物。オレイン酸の含有量を高めたコムギなど。→ゲノム編集食品
ゲノムへんしゅうしょくひん【ゲノム編集食品】
ゲノム編集技術を用いて品種改良された農作物や家畜・魚などから得られる食品。オレイン酸の含有量を高めたダイズを搾った食用油など。収穫量の多いイネ、アレルギー成分が少ないコムギや鶏卵、筋肉量を増やしたマダイ、おとなしく養殖しやすいクロマグロなどの開発が進められている。 [補説]ゲノム編集技術には、標的とする塩基配列を酵素で切断後、DNAが自然に修復する過程で塩基の置換・挿入・欠失を起こさせるもの(SDN-1)と、切断部に1〜数塩基のDNA断片を導入して期待する変異を誘発させるもの(SND-2)、数百〜数千塩基対の有用遺伝子を導入するもの(SDN-3)がある。環境省ではSDN-1、厚生労働省ではSDN-1とSDN-2によるものを、カルタヘナ法で規制される遺伝子組換え生物(外来遺伝子を導入した生物)の対象外としている。EUやニュージーランドでは、SDN-1も規制の対象となる。
ゲノムモンタージュ【genome montage】
ゲノム情報から顔の形状を推定すること。現場に残された容疑者のDNAからモンタージュ写真を作成し、犯罪捜査に利用する研究が進められている。人種、髪や目の色、おおまかな顔貌などは推定できるが、年齢については他の情報で補う必要がある。
ゲノムマイニング【genome mining】
主に細菌などの微生物のゲノム情報から未利用の遺伝子を網羅的に解析し、新規で有用な機能をもつ酵素などの天然有機化合物を発見・生合成する研究手法。
ゲノムワイドかんれんかいせき【ゲノムワイド関連解析】
⇒ジーワス(GWAS)