あたかもヘリコプターから現金をばらまくように、中央銀行あるいは政府が、対価を取らずに大量の貨幣を市中に供給する政策。米国の経済学者フリードマンが著書「貨幣の悪戯」で用いた寓話に由来。中央銀行による国債の引き受けや政府紙幣の発行などがこれにあたる。ヘリコプタードロップ。ヘリマネ。
[補説]中央銀行は
通常、市場に
資金を
供給する際、
対価として民間金融機関が
保有する
国債や
手形などの
資産を買い入れる(
買いオペレーション)。ヘリコプターマネーの
場合、そうした
対価を取らずに
貨幣を
発行するため、中央銀行の
バランスシートは
債務だけが増え、それに見合う
資産は
計上されず、債務超過の
状態になる。その結果、中央銀行や
貨幣に対する
信認が損なわれる可能性があるため、
平時には行われない。