御前百までわしゃ九十九まで
《「お前」は夫を、「わし」は妻をさす》夫婦が共に元気で長生きできるようにとの願いを女性の立場から言ったもの。「共に白髪 (しらが) の生えるまで」と続く。
おまえがた【御前方】
[代]二人称の人代名詞。複数をさす。近世、男女ともに目上の人に用いた敬称。のちには、対等・目下の者にも使うようになった。「この席に並んでござる—」〈道二翁道話〉
おまえさま【御前様】
[代]二人称の人代名詞。近世、男女ともに目上の人に用いた敬称。きわめて高い敬意を表す。あなたさま。「—はどれさまにおあひなされます」〈浮・一代女・二〉
おまえさん【御前さん】
[代]二人称の人代名詞。 1 庶民層で、親しい間柄の人を呼ぶ語。また、特に妻が夫を呼ぶときの語。 2 「お前様」のややくだけた言い方。近世、かなり高い敬意を表す語として用いられた。「—、是をお浴び遊 (あす) ばしてお上がりあすばせ」〈滑・浮世風呂・二〉
おまえたち【御前達】
[代]二人称の人代名詞。複数の同輩以下の相手をさしていう語。 [名]宮仕えの女房たち。「—も必ずさ思すゆゑ侍らむかし」〈更級〉
おまえまち【御前町】
寺社などの前にある町。門前町。「天神橋と行き通ふ、所も神の—」〈浄・天の網島〉