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・・・並木づたいに御油から赤坂まで行く間に、雀の獲もの約一千を下らないと言うのを見て戦慄した。 空気銃を取って、日曜の朝、ここの露地口に立つ、狩猟服の若い紳士たちは、失礼ながら、犬ころしに見える。 去年の暮にも、隣家の少年が空気銃を求め得・・・
泉鏡花
「二、三羽――十二、三羽」
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・・・大府岡崎御油なんど昔しのばるゝ事多し。豊橋も後になり、鷲津より舞坂にかゝる頃よりは道ようやく海岸に近づきて浜名の湖窓外に青く、右には遠州洋杳として天に連なる。漁舟江心に向かいてこぎ出せば欸乃風に漂うて白砂の上に黒き鳥の群れ居るなどは『十六夜・・・
寺田寅彦
「東上記」