・・・ 三ルーブリ十カペイキ。正餐二人前。 ひどくやすくなっている。一九二七年の十二月頃、行きのシベリア鉄道の食堂ではやっぱり三皿の正餐が一人前二ルーブリ半した。今度は三十カペイキの鉱水ナルザンが一瓶あって、この価だ。おまけに、スープに肉・・・ 宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
・・・モスクワ人は正餐を午後の五時すぎ、つとめ先から帰ってたべる。寝るまで、せめて茶とソーセージののっかったパン位は食べたい。故に、五十カペイキ 飲食費 計 一ルーブル七十二・五カペイキ 五人だと八ルーブリ六十二・五カ・・・ 宮本百合子 「三月八日は女の日だ」
・・・こう三皿で「正餐」となってるが、もちろん、三皿食うときばかりはない。 財布と相談だ。但、スープにしろ、ソヴェト同盟のスープは汁だけではなく、みがうんと入ってる。キャベジ、人蔘、ジャガ薯、肉片。魚スープもあり、量がひどく多くて、慣れないう・・・ 宮本百合子 「ソヴェト労働者の解放された生活」
出典:青空文庫