・・・ まだ誰も邦訳していないようだが、プロフェッサアという小説、作者は女のひと、別なもう一つの長篇小説で、なにかの文庫で日本にその名を紹介せられた筈であるが、その作者の名も、その長篇小説の名も、その文庫の名もすべて、いますぐ思い出せない。こ・・・ 太宰治 「音に就いて」
・・・はいかに鍛えられたか」は邦訳された。遺憾なことにこの小説の翻訳はその内容の性質によって発売を禁ぜられた。出版当時には二三の人によって作品評を試みられていたのであった。この小説は作者オストロフスキーがロシアの国内戦当時自身経験し又見聞した歴史・・・ 宮本百合子 「ヒューマニズムへの道」
・・・一九三二年前後に邦訳で出版された全集だけでも二十四冊あり、なおその後の文学的活動は更に数冊の本となって現われるであろうと思う。彼から学ぶべきことは非常に多い。中でも彼の全生涯を回顧してわれわれに大きい暗示を与えると思うのは、彼の初期の作品に・・・ 宮本百合子 「私の会ったゴーリキイ」
出典:青空文庫