雀の喧嘩でまたふるふる
《「また降る」に「股 (また) 振る」をかけたもの》また雨が降るということを茶化していった言葉。
雀の巣も構うに溜まる
雀が材料を少しずつ運んできて巣を作り上げるように、少しずつ貯蓄をしても積もり積もれば大きな額になる。「商人 (あきんど) といふ者は一文銭も徒 (あだ) にせず、—・る」〈浄・油地獄〉
雀の千声鶴の一声
つまらない者の千言よりは、すぐれた者の一言のほうがまさっているということ。
雀の涙
ごくわずかなもののたとえ。「—ほどの退職金」
雀百まで踊りを忘れず
雀は死ぬまで飛びはねるくせが抜けないように、人が幼い時に身につけた習慣は、年をとっても直らない。
すずめいろ【雀色】
雀の羽のような茶褐色。
すずめいろどき【雀色時】
空が雀色に薄暗くなった時分。夕暮れ時。夕方。たそがれどき。「半蔀 (はじとみ) の間から、—の往来をのぞいている」〈芥川・偸盗〉
すずめうり【雀瓜】
ウリ科の蔓性 (つるせい) の一年草。原野や水辺に生える。葉は三角形で、巻きひげがある。夏、白い花をつけ、実は熟すと灰白色になる。
すずめおどり【雀踊(り)】
江戸時代の風流 (ふりゅう) 踊りで、編み笠をかぶり、竹に雀の模様の着物を着て奴 (やっこ) 姿で踊るもの。歌舞伎にも取り入れられた。
すずめが【雀蛾/天蛾】
鱗翅 (りんし) 目スズメガ科の昆虫の総称。大形のガで体は太く流線形。夜行性のものが多い。翅 (はね) は細長く、活発に飛ぶ。長い口吻 (こうふん) をもつものが多く、花蜜を吸う。幼虫は尾端に1本の突起をもつ芋虫。日本に約70種が知られる。エビガラスズメ・メンガタスズメ・オオスカシバなど。《季 夏》