でんりさよう【電離作用】
放射線が物質中を通過し、中性の原子や分子から電子を弾き飛ばして電離させる作用。ガイガーミュラー計数管は電離によって生じる電子を電気的な信号に変換することで、放射線量を計測する。
でんりそう【電離層】
大気の上層にあって、電子密度が大きく、電波を反射する層。太陽からの紫外線やX線によって大気の分子が電離して生じた電子やイオンを多く含み、高度約60〜90キロのD層、90〜130キロのE層、130キロ以上のF層に分けられる。電離圏。
でんりど【電離度】
電解質が溶液中でどれだけ電離しているかの割合。電離する前の物質全量に対する、電離した量の比。
でんりばこ【電離箱】
放射線検出器の一。放射線が入射すると器内の気体が電離し、電極間に電流が流れるようにしたもので、電極で放射線の線量やエネルギーなどを測定する。
でんりほうしゃせん【電離放射線】
原子や分子を電離する作用をもつ放射線の総称。高速荷電粒子(α線、電子線)や高速中性子などの粒子線、短波長で高いエネルギーをもつ紫外線、X線、γ線を指す。人間を含む生物体に有害な影響を与えるため、医療・産業分野の放射線に関わる業務において、さまざまな法的規制が設けられている。→非電離放射線
でんりけん【電離圏】
⇒電離層
でんりすいそりょういき【電離水素領域】
⇒HⅡ領域
でんりでんりゅう【電離電流】
気体などが電離して生じたイオンや電子による電流。放射線測定器の一種である電離箱は、放射線が入射したときに生じる電離電流を測定する。
でんりそんしつ【電離損失】
電子や陽子などの荷電粒子が物質中を通過するとき、その物質を構成する原子を電離したり励起したりして、エネルギーを失う現象。その際の単位距離当たりに失う平均のエネルギー損失を阻止能という。
でんりエネルギー【電離エネルギー】
⇒イオン化エネルギー