鶯鳴かせたこともある
咲き匂 (にお) う梅がウグイスを留まらせて鳴かせるように、かつては美しく色香もあって、男たちにちやほやされた時代もあった。
鶯の卵の中の時鳥
ほととぎすは自分の卵を、うぐいすの巣の中に産んで育てさせることから、自分の子でありながら自分の子でないことのたとえ。
鶯の谷渡り
1 鶯が谷から谷へ、また、枝から枝へ鳴きながら渡ること。また、そのときの声。 2 曲芸などで、物の一方から他方へ移ること。また、物を一方から他方へ移すこと。
うぐいすあわせ【鶯合(わ)せ】
飼育した鶯を持ち寄り、鳴き声の優劣を競うこと。中世、物合わせの一つとして流行し、近世以降も広く行われた。うぐいすかい。《季 春》
うぐいすいろ【鶯色】
染め色の一。緑に黒茶のまじったウグイスの背の色に似た色。
うぐいすがい【鶯貝】
ウグイスガイ科の二枚貝。浅海にすみ、腔腸 (こうちょう) 動物のヤギ類に足糸で付着する。殻長7センチくらい。殻表は赤褐色、内面は真珠色。貝殻の上端両縁が長く伸びている。房総半島以南に分布。
うぐいすがき【鶯垣】
クロモジの木で造った編み目の細かい柴垣 (しばがき) 。茶室の庭などに用いられる。
うぐいすかぐら【鶯神楽】
スイカズラ科の落葉小低木。日本特産で、山野に自生。高さ約1.5〜3メートル。葉は楕円形で、若葉では縁に赤みがある。春、枝先に淡紅色の花が1個垂れ下がって咲く。実は熟すと赤くなり、食べられる。うぐいすのき。うぐいすかずら。《季 春》
うぐいすかん【鶯羹】
碾 (ひ) き茶をまぜて鶯色にした練り羊羹 (ようかん) 。薄茶羊羹。
うぐいすじょう【鶯嬢】
《鶯の美しい声にたとえて》野球場や劇場などの場内放送をする女性のこと。