出典:青空文庫
・・・カントにおいて道徳的当為としての実践我の世界は、フィヒテにおいて実在的世界となったのである。シェリングにおいて、その立場から絶対的インディフェレンツまたはイデンティテートとして、一旦スピノザ的になったが、更にヘーゲルに至って、その主観的卵殻・・・ 西田幾多郎 「デカルト哲学について」
・・・ラヴェッソンはシェリングの影響を受けたというが、シェリングの同一が、メーン・ドゥ・ビランの影響によって、ラヴェッソンにおいて習慣となったと考えられるのは面白い。如何に同様な考え方がドイツとフランスとによって異なるかが分る。ロックの経験論の影・・・ 西田幾多郎 「フランス哲学についての感想」
・・・政府御用の神学者シェリング等が筆頭となって、考え研究する能力ある人々を追いはらった。カールはこの状況のもとで大学教授を思いすてた。文筆人として「内部の光」を「焔として」表現する決心をした。『ドイツ年誌』への寄稿をはじめた。カールはこの頃、ボ・・・ 宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」