せっ‐か〔セキクワ〕【石火】例文一覧 2件

  1. ・・・と女は危うき間に際どく擦り込む石火の楽みを、長えに続づけかしと念じて両頬に笑を滴らす。「かくてあらん」と男は始めより思い極めた態である。「されど」と少時して女はまた口を開く。「かくてあらんため――北の方なる試合に行き給え。けさ立てる・・・<夏目漱石「薤露行」青空文庫>
  2. ・・・数十百の電車は石火の一刹那に駛せ違う。数百千の男女はエジプトの野を覆うという蝗の群れのように動いている。貴公は何ゆえに歩いてるかと問うと用事があるからだと言う、何ゆえに用事があるかと問うと、おれは商売をしている、遊んでるのじゃないと答える。・・・<和辻哲郎「霊的本能主義」青空文庫>