利し／鋭し／疾し／敏し（とし）とは？意味・読み方・使い方

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と・し【^▽利し／^▽鋭し／^▽疾し／^▽敏し】
の解説

［形ク］

１（利し・鋭し）切れ味がよい。鋭い。
1. 「剣大刀 (つるぎたち) 諸刃 (もろは) の—・きに足踏みて死なば死なむよ君によりては」〈万・二四九八〉

２（疾し）
1. ㋐勢いが激しい。
  
  「ぬばたまの夜さり来れば巻向 (まきむく) の川音高しも嵐かも—・き」〈万・一一〇一〉
2. ㋑速力が早い。迅速である。
  
  「足—・き御馬に移鞍 (うつし) 置きて」〈源・夕霧〉
3. ㋒時期が早い。また、時間の経過が早い。
  
  「春や—・き花や遅きと聞き分かむ鶯 (うぐひす) だにも鳴かずもあるかな」〈古今・春上〉
4. 「うすものの表紙は—・く損ずるがわびしき」〈徒然・八二〉

３（敏し）頭の働きなどが機敏である。賢い。
1. 「心—・きものにて、ふと思ひ寄りぬ」〈源・葵〉

出典：デジタル大辞泉（小学館）

利しの例文(4)

出典：青空文庫

･･･れる、一眼盲いて片眼鋭し。女はギックリとしたる様なり。「ひどく寂･･･泉鏡花「夜行巡査」
･･･のずから下等の人民を利したりという。　ゆえに政府たる者が人民の権･･･福沢諭吉「学者安心論」
･･･者といえども、自から利して自己の平安幸福をいたさんと欲するにすぎ･･･福沢諭吉「教育の目的」

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