さ‐ながら【宛ら】 の意味

  1. 《副詞「さ」+接続助詞「ながら」から》
  1. [副]
  1. 非常によく似ているさま。まるで。そっくり。「宛ら滝のような雨」「地獄絵宛らのすさまじさ」
  1. そのまま。もとのまま。
    • 「池などは―あれど」〈・一六三〉
  1. すべて。全部。
    • 「あやしの民屋―やぶれくづる」〈平家・一二〉
  1. [接]そうは言うものの。かと言ってやはり。
    • 「食逃げ大尽にあふ事多し。―それとて乞ひがたく」〈浮・胸算用・二〉
  • さ‐ながら【宛ら】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・ように前身をそらして、櫛の背を歯に銜え、両手を高く、長襦袢の袖口はこの時下へと滑ってその二の腕の奥にもし入黒子あらば見えもやすると思われるまで、両肱を菱の字なりに張出して後の髱を直し、さてまた最後には宛ら糸瓜の取手でも摘むがように、二本の指・・・

      永井荷風「妾宅」

    • ・・・避姙は宛ら選挙権の放棄と同じようなもので、法律はこれを個人の意志に任せている。

      永井荷風「西瓜」