しょう‐じ【生死】
《「しょうし」とも》 1 生きることと死ぬこと。生と死。「—を共にする」 2 仏語。衆生(しゅじょう)が生まれては死に、死んでは生まれる苦しみ・迷いの世界。輪廻(りんね)。 3 死ぬこと。死。「...
しょうじ‐じょうや【生死長夜】
仏語。生死を繰り返す迷いの尽きないことを、長い夜の夢にたとえていう語。生死の闇(やみ)。
生死(しょうじ)即(そく)涅槃(ねはん)
悟った仏智(ぶっち)から見れば、生死の迷いの境界そのままが、不生不滅の涅槃の境界であるということ。煩悩(ぼんのう)即菩提(ぼだい)。
しょうじ‐の‐うみ【生死の海】
「生死の苦海(くがい)」に同じ。
しょうじ‐の‐くがい【生死の苦海】
輪廻転生(りんねてんしょう)の限りない苦しみを、海にたとえていう語。欲界・色界・無色界の三界(さんがい)をさす。生死の海。
しょうじじだい【生死事大】
生き死にの問題は重大であり、それをいかに超越するかが最大事であること。生死を繰り返す、この世の迷いを捨てて悟りを開くことは、いま生きているこの時しかなく、最も大切なことであるという。求法ぐほうの切なることをいう。▽仏教、特に禅宗の語。
しょうじふじょう【生死不定】
いつ生まれて、いつ死ぬのかは、わからないということ。また、仏教のことばとしては、人生は、はかなくむなしいものだという意味。
しょうじるてん【生死流転】
衆生しゅじょうが煩悩を捨てられず、解脱することもなく、苦しい生死の世界を果てることもなく巡ること。▽仏教の世界では、人間は生死を繰り返して、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六界)を次々と巡ると考えていた。
せいしにくこつ【生死肉骨】
窮地にあるときに助けてくれた人の大恩のこと。また、恵みや施しの非常に深いこと。落ち目の人を救い上げること。死んだ者を生き返らせ、しかばねの白骨に肉をつける意から。▽「死しを生いかして骨ほねに肉にくす」と訓読する。
せいしのさかい【生死之境】
生きるか死ぬかの分かれ目。