うつし‐おみ【現しおみ】
この世に人としての姿を現しているもの。生きている現実の人。「かしこし、我が大神、—あらむとは覚らざりき」〈記・下〉 [補説]「おみ」の語義は「臣」かという。「大身」「御身」とするのは、上代の音韻...
うるせ・し
[形ク] 1 頭の回転がよい。気が利いている。利発だ。賢い。「才かしこく、心ばへも—・かりければ」〈宇治拾遺・一〇〉 2 技能などがすぐれている。じょうずだ。→煩(うるさ)い「宮の御琴の音(ね)...
かむ
[終助]《上代東国方言》終助詞「かも」に同じ。「大君の命(みこと)かしこみ青雲(あをくむ)のとの引く山を越よて来(き)ぬ—」〈万・四四〇三〉
かき‐おろ・す【掻き下ろす】
[動サ五(四)] 1 かいておろす。下の方に向かってかく。「屋根に積もった雪を—・す」 2 引いている牛や馬をはずして、車の轅(ながえ)を地に置く。「関山に皆下りゐて、ここかしこの杉の下に車ども...
おもて‐むき【表向き】
1 内実とは違った、世間に対する名目。うわべ。表面上。副詞的にも用いる。「—の理由」「—出張ということにしておく」 2 表立つこと。表ざた。「この話は—にしないでもらいたい」 3 政府・役所など...
かく‐しょ【各所/各処】
あちこち。ここかしこ。
かく‐ご【恪勤】
《「かくごん」の撥音(はつおん)の無表記》 1 「かくごん1」に同じ。 2 平安時代、院・親王家・大臣家などに仕えた武士。恪勤者。かくごん。「院の—して侍ひ給ふ、いとかしこし」〈大鏡・道隆〉 3...
かけ‐まく【懸けまく】
[連語]《動詞「か(懸)く」の未然形+推量の助動詞「む」のク語法》心にかけて思うこと。口に出して言うこと。「—もゆゆしきかも言はまくもあやにかしこき」〈万・一九九〉
お‐まえ【御前】
[名]《「おおまえ(大前)」の音変化で、神仏・貴人の前を敬っていう。転じて、間接的に人物を表し、貴人の敬称となる》 1 神仏・貴人のおん前。おそば近く。みまえ。ごぜん。「主君の—へ進み出る」 ...
かみ‐の‐みかど【神の御門】
1 神殿の門。また、神殿。「—を拝(をろが)みて」〈記・中〉 2 皇居。朝廷。「天皇(すめろき)の—を恐(かしこ)みと侍(さもら)ふ時に逢へる君かも」〈万・二五〇八〉