あえ‐なむ【敢へなむ】
[連語]《動詞「あ(敢)う」の連用形+完了の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」》がまんしよう。差し支えはないだろう。よかろう。「赤からむは—」〈源・末摘花〉
あかる・む【明るむ】
[動マ五(四)]明るくなる。あからむ。「部屋の中まで—・んで来たか、女の赤い頰が目立って来た」〈康成・雪国〉
あやま・る【誤る/謬る】
[動ラ五(四)] 1 やりそこなう。失敗する。「機械の操作を—・る」 2 まちがった判断や予測をする。思いちがいをする。「進むべき道を—・る」 3 正しくない方向に導く。「後人を—・るような言動...
いずくん‐ぞ【安んぞ/焉んぞ】
[副]《「いずくにぞ」の音変化》漢文訓読の用語で、あとに推量を伴って反語を表す。どうして…だろうか。「人—常に悪(あし)からむ」〈露伴・二日物語〉
徒(いたずら)にな・る
1 役に立たなくなる。むだになる。「いかにしてか—・り給ふまじきわざはすべからむ」〈源・少女〉 2 死ぬ。はかなくなる。「この君の世に惜しまれて—・り給へば」〈宇津保・国譲中〉
暇(いとま)申(もう)・す
1 休暇を取りたいとお願い申し上げる。「おほやけには、筑紫の国に湯あみにまからむとて—・して」〈竹取〉 2 別れの言葉を申し上げる。「—・して、さらばよとて」〈謡・安宅〉
いみ・じ
[形シク]《「い(忌)み」の形容詞化。忌まなければならないほどひどい、というところから》善悪ともに程度のはなはだしいさまにいう。 1 下にくる被修飾語の程度が並々でないさまを表す。はなはだしい。...
いら‐くさ【刺草/蕁麻】
イラクサ科の多年草。関東以西の山地に自生。高さ0.5〜1メートル。茎と葉に毒液を含むとげがあり、触れると痛い。葉は卵円形で縁にぎざぎざがある。秋、葉のわきから穂を2本ずつ出し、その上方に淡緑色の...
いれ‐もじ【入れ文字】
和歌の中に特定の文字を隠して詠み入れること。例えば「うつせみ」を詠み込んだ「波のうつ瀬見れば玉ぞ乱れける拾はば袖にはかなからむや」〈古今・物名〉の類。
うしろ‐めた・い【後ろめたい】
[形][文]うしろめた・し[ク]《「後ろ目痛し」からという》 1 自分に悪い点があって、気がとがめる。やましい。「親友を裏切ったようで—・い」 2 自分の目が届かず、不安である。心もとない。気が...