口(くち)を尖(とが)ら・す
怒ったり言い争ったりするときの口つきや不満な顔つきを表す言葉。「むっとして—・す」
口(くち)を閉(と)ざ・す
何も言うまいとして沈黙する。口を閉じる。「—・して取材に応じない」
口(くち)を閉(と)・じる
話すのをやめる。だまる。口をつぐむ。口をとざす。「みな一様に—・じて核心に触れようとしない」
口(くち)を濁(にご)・す
はっきりと言わず、あいまいにする。言葉を濁す。「肝心なところは—・してしまう」→言葉を濁す[補説]
口(くち)を拭(ぬぐ)・う
《盗み食いの後、口をふいて素知らぬ顔をする意から》何か悪いことをしていながら素知らぬふりをする。また、知っていながら知らないふりをする。「—・って涼しい顔でいる」
口(くち)を濡(ぬ)ら・す
「口を糊(のり)する」に同じ。「曲りなりにも親子三人の—・して」〈一葉・大つごもり〉
口(くち)を糊(のり)・する
やっと暮らしをたてる。「内職をして—・する」→糊口(ここう)
口(くち)を挟(はさ)・む
他人の話している途中に割り込んで話す。「横から—・む」
口(くち)を引(ひ)き垂(た)・る
口をへの字に曲げる。「やや、さらにえ知らずとて、—・れて」〈枕・一四三〉
口(くち)を顰(ひそ)・む
声をひそめる。「御敵にこそなるべかりけれと—・めけれども甲斐なし」〈太平記・三九〉