くろ‐ぼ【黒穂】
《「くろほ」とも》黒穂病にかかった黒い麦の穂。くろぼう。《季 夏》「駅路(うまやぢ)や麦の—の踏まれたる/不器男」
くろ‐ほう【黒方】
《「くろぼう」とも》薫物(たきもの)の一。沈香(じんこう)・丁子香(ちょうじこう)・甲香・白檀(びゃくだん)・麝香(じゃこう)などを練り合わせて作る。
くろ‐ぼね【黒骨】
《「くろほね」とも》扇や中啓(ちゅうけい)などの黒く塗った骨。また、障子などの黒く塗った桟。
くろ‐ほろ【黒母衣】
鎧(よろい)の背につける母衣の黒いもの。
くろ‐ほろ【黒保呂】
矢羽根にする鷲(わし)の保呂羽(ほろば)の黒いもの。「二十四差いたる—の矢負ひ」〈平家・四〉
くろ‐ほん【黒本】
江戸中期、赤本に次いで、延享(1744〜1748)ころから青本とともに婦女子の間で流行した草双紙(くさぞうし)の一。黒い表紙で、歌舞伎・浄瑠璃のあらすじや英雄伝などを題材にした絵本。黒表紙。