かこ・つ【託つ】
[動タ五(四)] 1 心が満たされず、不平を言う。ぐちをこぼす。嘆く。「不運を—・つ」 2 他の事のせいにする。口実にする。かこつける。「酔ひに—・ちて苦しげにもてなして」〈源・藤裏葉〉
かしら‐つき【頭付き】
1 「尾頭(おかしら)付き」に同じ。「毎夜下物(さかな)は—にし酒は灘にし」〈露伴・いさなとり〉 2 頭の格好。髪の形。頭髪の生え際のようす。「—をかしげにて」〈かげろふ・下〉
か‐じし【加地子】
1 中世、名主(みょうしゅ)が小作人から徴収した年貢。名主が直接経営する田畑を縮小して下人(げにん)などに貸す場合、作人が荘園領主に納める本来の年貢のほかに名主に納めた小作料をいう。片子(かたこ...
かすみ‐の‐ほら【霞の洞】
1 仙人の住む所。 2 上皇の御所。仙洞(せんとう)。「(水無瀬殿ハ)げに千代をこめたる—なり」〈増鏡・おどろの下〉
かせ【枷】
《「かし(枷)」の音変化》 1 昔の刑具の一。鉄や木で作り、罪人の首・手・足などにはめて、からだを自由に動かせないようにするもの。桎梏(しっこく)。かし。 2 心理的、物理的に行動の妨げになるも...
かた‐そ・う【片添ふ】
[動ハ下二]片方へ寄せる。片寄せる。「山かげに—・へて大きやかなる巌(いはほ)のそばだてるを」〈増鏡・新島守〉
か‐の‐も【彼の面】
あちらの表面。向こう側。「つくばねのこのも—に影はあれど君がみかげにます影はなし」〈古今・東歌〉
かぶら‐えり【鏑鐫】
鏑の中を彫るのに用いた、頭の曲がった鑿(のみ)。現在は主に彫刻の仕上げに使う。
か◦めり
[連語]《連語「かんめり」の撥音の無表記》断定を避けて婉曲(えんきょく)に表現する意を表す。…であるようだ。「憎げにおし立ちたることなどはあるまじ—◦めりと思すものから」〈源・若菜上〉
から‐こざね【唐小札】
鎧(よろい)の小札で、1枚ごとに上へ打ち出し、漆の盛り上げに見せかけたもの。