あお‐ほん【青本】
《「あおぼん」とも》 1 江戸中期、享保ごろから赤本のあとを受けて黒本とともに婦女子の間に流行した草双紙(くさぞうし)の一。萌葱(もえぎ)色の表紙であるところからよばれる。絵入りで、内容は浄瑠璃...
うわ‐も・る【上盛る】
[動ラ四]上気する。のぼせる。また、声などが調子はずれにうわずる。「さぞ悲しかろと、あいさつも何するやら、声も—・るばかりなり」〈浄・生玉心中〉
かし
[終助]呼びかけや命令の文末に付いて、強く念を押したり、同意を求めたりする意を表す。…ことだ。…よ。「国王の仰せ言を背(そむ)かば、はや殺し給ひてよ—」〈竹取〉
[副助]副詞「なほ」「よも」...
気(き)が尽(つ)・きる
1 気がめいる。退屈する。「小夜中のおしらべごと、嘸(さぞ)かしお—・きるであろ」〈逍遥・桐一葉〉 2 気力がなくなる。「これ程—・きては、頓(やが)て死ぬるに間はない」〈浮・織留・一〉
くろ‐ほん【黒本】
江戸中期、赤本に次いで、延享(1744〜1748)ころから青本とともに婦女子の間で流行した草双紙(くさぞうし)の一。黒い表紙で、歌舞伎・浄瑠璃のあらすじや英雄伝などを題材にした絵本。黒表紙。
け‐にく・し【気憎し】
[形ク] 1 なんとなく憎らしい。「寄りて傍に伏すに、女、—・くも驚かず」〈宇治拾遺・九〉 2 そっけない。愛想がない。「然(さ)やは—・く仰せ言を映えなうもてなすべき」〈枕・二三〉 3 気詰ま...
こくぞう‐むし【穀象虫】
甲虫目オサゾウムシ科の昆虫。体長約3ミリ。成虫は黒褐色または赤褐色でつやがあり、頭部に象の鼻のように突き出た吻(ふん)がある。卵は穀粒内に産みつけられ、幼虫はこれを食って育つ。世界各地に分布。こ...
さ‐こそ【然こそ】
[副] 1 (あとに推量を表す語を伴って)そのことが十分に推察できるさま。さぞや。さぞかし。「遺族の気持ちは—と察せられる」 2 そのように。「—大人びさせ給へど、いときなき御齢(よはひ)におは...
さ‐ぞ【嘸】
《副詞「さ」+係助詞「ぞ」から》 [副](あとに推量の語を伴って)未知の経験を目前のことのように想像したり、他人の経験に共感したりするさま。さだめし。きっと。さぞかし。「旅行は—楽しかったでし...
さぞ‐かし【嘸かし】
[副]「さぞ」を強めていう語。さだめし。さぞや。「—お喜びのことでしょう」