い‐む・る【い群る】
[動ラ下二]《「い」は接頭語》群れ集まる。「新(あら)たしき年の初めに思ふどち—・れてをれば嬉しくもあるか」〈万・四二八四〉
いも【痘痕】
《「いもがさ」の略》 1 痘瘡(とうそう)。天然痘。「笑ひ盛りなる緑子(みどりご)を…あらあらしき—の神に見込まれつつ」〈おらが春〉 2 痘瘡のあと。あばた。「ちっとべい—はあるがと村仲人」〈柳...
いも‐せ【妹背/妹兄】
1 夫婦。夫婦の仲。「枕を並べし—も、雲居のよそにぞなりはつる」〈平家・灌頂〉 2 兄と妹。姉と弟。「戯れ給ふさま、いとをかしき—と見給へり」〈源・末摘花〉
いもほり‐ぼうず【芋掘り坊主】
《芋を掘るよりほかに能のない僧の意から》無学の僧をののしっていう語。芋掘り僧。芋掘り僧都(そうず)。「かく浅ましき—」〈浄・松風村雨〉
いやし・い【卑しい/賤しい】
[形][文]いや・し[シク] 1 身分・社会的地位が低い。「—・い身」 2 品位に欠けている。下品だ。「—・い言葉遣い」「根性が—・い」 3 貧しい。みすぼらしい。「服装が—・い」 4 飲食物や...
いやしくしく‐に【弥頻く頻くに】
[副]いよいよしきりに。「しぶたにの崎の荒磯(ありそ)に寄する波—古(いにしへ)思ほゆ」〈万・三九八六〉
いやしく‐も【苟も】
[副]《形容詞「いやし」の連用形+係助詞「も」から》 1 仮にも。かりそめにも。「—人の上に立つ者のすべきことではない」 2 もしも。万一。「—これが事実なら、早急に対処すべきだ」 3 (あとに...
いやひけ‐に【弥日異に】
[副]日を追っていよいよ。日増しに。「常なりし笑まひ振る舞ひ—変はらふ見れば悲しきろかも」〈万・四七八〉
いれ‐ことば【入れ詞】
ある語を構成する各音ごとに他の音をはさみこみ、特定の人だけに通じるようにした一種の隠語。例えば、「やきもち」に「し」を入れて「やしきしもしちし」、「かね(金)」にカ行同段の音を入れて「かかねけ」...
いろ‐あく【色悪】
1 歌舞伎の役柄の一つで、外見は二枚目で性根は悪人の役。「累(かさね)」の与右衛門、「四谷怪談」の伊右衛門など。いろがたき。 2 女性を迷わせてもてあそぶ男。色魔(しきま)。「中々の—で…、咖啡...