しのび‐もとゆい【忍び元結】
外部から見えないように結ぶ元結。
しのび‐やか【忍びやか】
[形動][文][ナリ]人目をはばかって、ひそかに行うさま。動作などが静かで、人目に立たないさま。「—な足音」「秋の—な訪れ」
しのび‐やつ・す【忍び窶す】
[動サ四]人目を忍んで、目立たない姿になる。「馬四つ五つひかせていみじう—・したれど」〈源・玉鬘〉
しのび‐よ・る【忍び寄る】
[動ラ五(四)]気づかれないように、そっと近づく。「枕元にそっと—・る」「背後に—・る黒い影」「—・る秋の気配」
しのびよるこいはくせもの【忍夜恋曲者】
歌舞伎舞踊。常磐津(ときわず)。宝田寿助作詞、5世岸沢式佐作曲。天保7年(1836)江戸市村座初演。平将門の娘、滝夜叉が遊女となって大宅太郎光国に近づき、色仕掛けで味方にしようとするが見破られ、...
しのび‐わらい【忍び笑い】
[名](スル)人に気づかれぬように、声を抑えて笑うこと。「くすくすと—する」
しの・ふ【偲ふ】
[動ハ四]⇒しのぶ(偲ぶ)
しのぶ‐ぐさ【偲ぶ種】
《上代は「しのふくさ」》昔を懐かしむ種(たね)。思い出のよすが。のちに「忍ぶ草」と混用した。「—はらへてましを行く水にみそぎてましを」〈万・九四八〉
しのふちより【死の淵より】
高見順の詩集。食道がんの闘病生活中に執筆されたもの。昭和39年(1964)刊。同年、第17回野間文芸賞受賞。
しのぶ【忍】
1 シノブ科の多年生のシダ。山中の岩や樹木に着生。根茎は褐色の鱗片(りんぺん)を密にかぶり、葉身は三角形で細かく裂ける。江戸時代から根や茎を丸めて釣り忍として観賞用にする。しのぶぐさ。《季 夏》...