あわ‐に【淡に】
[副]はかなく。薄く。もろく。「うは氷—結べる紐なればかざす日かげに緩ぶばかりを」〈枕・九〇〉
あん‐ぺい【安平】
[名・形動ナリ]《「あんべい」とも》 1 安らかで穏やかなこと。また、そのさま。「四海の—、掌(たなごころ)の内に照らし」〈浄・吉野忠信〉 2 むずかしくないこと。また、そのさま。安易。「さては...
あんもく‐ち【暗黙知】
1 主観的で言語化することができない知識。言語化して説明可能な知識(形式知)に対し、言語化できない、または、たとえ言語化しても肝要なことを伝えようがない知識のこと。ハンガリーの哲学者マイケル=ポ...
いい‐あり・く【言ひ歩く】
[動カ四]しばしば通っていっては言葉をかける。言い寄る。「かうこの中将の—・きけるを、言(こと)多く言ひなれたらむ方にぞなびかむかし」〈源・末摘花〉
いい‐かよ・う【言ひ通ふ】
[動ハ四]言葉を交わす。音信を通じる。「かく人疎き御癖なれば、睦ましくも—・ひたまはず」〈源・蓬生〉
いい‐だし【言(い)出し】
1 人よりも前に言うこと。はじめに言うこと。また、その人。「お若い方々前に置いて老人(としより)の—は怪しからぬようなれど」〈露伴・いさなとり〉 2 話・歌などの最初の言葉・文句。
いい‐ならわ・す【言(い)習わす】
[動サ五(四)] 1 世間で慣習として言う。「業界で—・してきた符丁」 2 口癖に言う。「十七才なれども、子細あって十六才と—・してあり」〈人・英対暖語・初〉
いい‐な・れる【言(い)慣れる/言い馴れる】
[動ラ下一][文]いひな・る[ラ下二] 1 言うことにすっかり慣れている。言いつける。「—・れた旧姓で呼んでしまう」 2 言い寄ってなれ親しむ。「こと多く—・れたらむ方にぞなびかむかし」〈源・末...
いかり‐そう【錨草】
メギ科の多年草。山麓(さんろく)の樹林下などに生え、高さ約25センチ。葉は複葉で、小葉は卵形。4月ごろ、錨に似た形の淡紫色の花を数個下向きに開く。茎・葉を強精・強壮薬にする。《季 春》「—生れか...
い‐き【意気】
1 事をやりとげようとする積極的な気持ち。気概。いきごみ。「その—で頑張れ」「人生—に感ず」 2 気だて。気性。気前。「心のむさきを—のわるきなど言ふ」〈色道大鏡・一〉 3 意地。いきじ。「張り...