と‐どく【荼毒】
[名](スル)《ニガナの毒の意から》害毒。また、害毒を流すこと。「社会を—するものだと」〈鴎外・青年〉
なにがし‐それがし【某某】
[代]だれそれ。なにがしくれがし。「—留めて侍れば」〈狭衣・一〉
なにがし‐くれがし【某某】
[代]だれそれ。なにがしそれがし。「—と数へしは頭中将の随身、その小舎人童(こどねりわらは)をなむ、しるしに言ひ侍りし」〈源・夕顔〉
何彼(なにか)無(な)し
《「なにがなし」とも》あれこれ迷わずにあっさり物事をするさまを表す。とやかく言わずに。とにかく。「まづ話す事もある、此の船へ、と言ふ。—に乗り移りて」〈浮・一代男・五〉
何(なに)か無(な)し
《「なにがなし」とも》「何か1」に同じ。「夕方になると—悲しくなる」「子供等は—に嬉しそうに床に就いた」〈藤村・新生〉
なが・む【詠む】
[動マ下二]《「長む」の意からという》 1 声を長く引く。また、声を長く引いて詩歌などをよむ。「女房の舟中に忍びたる声にて、淀の渡のまだよふかきにと—・められたりし」〈十訓抄・一〉 2 詩歌・俳...
とり‐の‐あと【鳥の跡】
1 《中国上古、黄帝の時、蒼頡(そうけつ)が鳥の足跡を見て文字を作ったという故事から》文字。筆跡。また、手紙。「—ひさしくとどまれらば」〈古今・仮名序〉 2 へたな文字や筆跡。「陸奥国紙(みちの...
トレス‐しょとう【トレス諸島】
《Torres Islands》南太平洋、ニューヘブリディーズ諸島最北端の群島。バヌアツ領。ヒウ島・ロー島・テグア島・トガ島をはじめ、六つの島で構成される。名称は、16世紀スペインの航海家ルイス...
あか‐しお【赤潮】
海水中のプランクトンが異常増殖して、海水が変色する現象。魚介類に大きな害を与える。苦潮(にがしお)。厄水(やくみず)。《季 春》→青潮