頰返(ほおがえ)しが付(つ)か◦ない
どうしようもない。なすすべがない。「もしものことがあった日にや、—◦ねえ訳になりまさあ」〈漱石・草枕〉
頰(ほお)が落(お)・ちる
この上なく美味であることにいう。ほっぺたが落ちる。「—・ちそうなおいしさ」
ほお‐がしわ【朴柏/厚朴】
ホオノキの古名。「我が背子が捧(ささ)げて持てる—あたかも似るか青き蓋(きぬがさ)」〈万・四二〇四〉
ほお‐がまち【頰輔】
頰の形をつくっている骨格。また、頰のこと。
頰(ほお)が緩(ゆる)・む
うれしくなって、にこにこする。口元がゆるむ。「孫の顔を見ると、つい—・む」
ほおけ‐だ・つ【蓬け起つ】
[動タ五(四)]⇒ほうけだつ
ほお・ける【蓬ける】
[動カ下一][文]ほほ・く[カ下二]⇒ほうける2
ほお‐げた【頰桁】
1 ほおぼね。ほおがまち。「—を張る」 2 ものを言うこと。多く非難の意をこめて用いる。「—に似ぬ腕なしめ」〈浄・手習鑑〉
頰桁(ほおげた)が過(す)・ぎる
勝手なことを言いすぎる。「やあ京々とやかましい。—・ぎる」〈浄・万年草〉
頰桁(ほおげた)を叩(たた)・く
しゃべる。非難の意をこめた言い方。「法師ども、まだ—・くかと」〈浄・都の富士〉