やんごと‐な・い【^▽止ん事無い】

の解説

［形］［文］やんごとな・し［ク］《「止む事無し」が一語化したもの》

1. １ 家柄や身分がひじょうに高い。高貴である。「—・い生まれ」「—・いお方」

1. ２ そのまま捨てておけない。なおざりにできない。のっぴきならない。やむをえない。

   1. 「うちにしも—・きことありとて、出でむとするに」〈かげろふ・上〉

1. ３ なみなみでない。特別である。

   1. 「（左大臣ヲ）—・く重き御後見とおぼして」〈源・賢木〉

1. ４ 貴重である。

   1. 「—・き物持たせて」〈枕・七〇〉

[補説]2は、一度すたれて古語となったが、近年「やんごとない事情で遅刻した」のように、再び用いられるようになっている。

[派生]やんごとなげ［形動］やんごとなさ［名］

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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