五指(ごし)に余(あま)・る
きわだったものを数えあげると、五つより多くなる。「改良された点は—・る」
思案(しあん)に余(あま)・る
いくら考えても、よい考えが出てこない。思案に尽きる。「—・って友人に打ち明ける」
十指(じっし)に余(あま)・る
10本の指で数えきれない。10を超える。「—・る功績」
力(ちから)に余(あま)・る
自分の力以上のことである。手に負えない。力が及ばない。「今度の任務は—・る」
つき‐あま・る【着き余る】
[動ラ四]人数が多くて席につけなくなる。席からはみ出す。「数定まれる座に—・りて」〈源・少女〉
手(て)に余(あま)・る
物事が自分の能力以上で、その処置ができない。手に負えない。「—・る難問」
なげき‐あま・る【嘆き余る】
[動ラ四]嘆いても嘆ききれない。嘆きの思いがあふれて外に表れる。「—・り知らせそめつる言の葉も思ふばかりは言はれざりけり」〈千載・恋一〉
なり‐あま・る【成り余る】
[動ラ四]でき上がってなお余分のところがある。「我が身は成り成りて—・れる処一処あり」〈記・上〉
ねんじ‐あま・る【念じ余る】
[動ラ四]こらえきれなくなる。「しづ心なく、この御局のあたり思ひやられ給へば、—・りて聞こえ給へり」〈源・真木柱〉
人目(ひとめ)に余(あま)・る
ようすや行いが目立ちすぎて、他人を不快な気持ちにさせる。「—・る振る舞い」