ちゅうせい‐し【中性子】
陽子とともに原子核を構成する素粒子。質量は陽子よりわずかに大で、電荷は零。記号n ニュートロン。
ちゅうせいし‐かいせつ【中性子回折】
中性子の物質波としての波動性を利用した回折現象。結晶構造および磁気構造の解析をはじめ、物性物理学、材料科学の研究に利用される。
ちゅうせいし‐かじょうかく【中性子過剰核】
安定同位体に比べ、陽子よりも中性子の数が特に多い核種。ふつう短時間でβ崩壊を起こして安定核になる。寿命が短く観測が困難だったが、理化学研究所のRIビームファクトリーなどの加速器の登場により、研究...
ちゅうせいし‐かじょうすう【中性子過剰数】
中性子数から陽子数(原子番号)を引いた差。→同余体
ちゅうせいし‐けんしゅつき【中性子検出器】
中性子を検出するための測定器。中性子は電気的に中性でそれ自身電離作用をもたないが、中性子と相互作用を起こしやすいヘリウム3やホウ素10に衝突すると核反応が起こる。これによって生じる核分裂片が気体...
ちゅうせいし‐さんらん【中性子散乱】
中性子が物質と衝突した際、相互作用によってその進行方向が変化する現象。特に運動エネルギーが低い熱中性子や冷中性子が起こす中性子回折から、結晶構造の解析が可能となる。X線回折と異なり、水素などの軽...
ちゅうせいししょうしゃ‐ぜいか【中性子照射脆化】
⇒中性子脆化
ちゅうせいし‐スキン【中性子スキン】
中性子過剰核において、原子核の表面付近に存在する中性子だけでできた薄い層。さらに中性子が多い不安定核の場合、中性子が霧のように分厚く広がる中性子ハロー核になる。
ちゅうせいし‐せい【中性子星】
ほとんど中性子だけからなる超高密度の星。半径は10キロ程度、質量は太陽の1〜2倍で、密度は1立方センチあたり10億トンにもなる。1967年に発見されたパルサーが中性子星で超新星爆発の残骸であるこ...
ちゅうせいしせい‐れんせい【中性子星連星】
⇒連星中性子星