あら‐なくに
[連語]《動詞「あり」の未然形+打消しの助動詞「ず」のク語法+格助詞「に」》 1 ないことだなあ。ないことよ。「乎布(をふ)の崎漕ぎたもとほりひねもすに見とも飽くべき浦に—」〈万・四〇三七〉 2...
あらば‐こそ
[連語] 1 (助詞「も」に付いて)あろうはずはない。まったくない。「遠慮会釈も—、ずかずかと部屋に上がりこんできた」 2 もし…であるなら…であろうが、実際はそうではないから、の意を表す。「天...
あられ‐も‐な・い
[形][文]あられもな・し[ク]《動詞「ある」の未然形に可能の助動詞「れる」が付いた「あられる」の名詞形「あられ」に、係助詞「も」、形容詞「ない」が付いてできた語。ありうべくもない、の意》 1 ...
あり‐し‐ながら【在りしながら】
[連語]《「ながら」は接続助詞》昔のとおり。元のまま。「—の我が身ならば」〈源・空蝉〉
ありね‐よし
[枕]《「ありね」は語義未詳。「よし」は間投助詞》「対馬(つしま)」にかかる。「—対馬のわたり海中(わたなか)に幣(ぬさ)取り向けて早帰り来ね」〈万・六二〉
ある‐い‐は【或いは】
《動詞「あり」の連体形+副助詞「い」+係助詞「は」から。本来は、「ある人は」「ある場合は」などの意の主格表現となる連語》 [副] 1 同類の事柄を列挙していろいろな場合のあることを表す。一方で...
ある‐は【或は】
[接]《動詞「あり」の連体形+係助詞「は」から》 1 (「あるは…、あるは…」の形で)ある者は。ある場合は。「—年ごとに鏡のかげに見ゆる雪と浪とをなげき…、—昨日は栄えおごりて時を失ひ」〈古今・...
有(あ)るわ有(あ)るわ
《「わ」は終助詞》驚くほどたくさんあるさま。「誤字脱字が—、直しきれない」
あれ‐かし【有れかし】
[連語]《動詞「あり」の命令形+終助詞「かし」》ぜひともそうあってほしいと望む心を表す。「幸(さち)—と願う」「事—と待ち構える」
あれ‐しき【彼式】
[名]あのやり方。「—では人がついていかない」
[連語]《「しき」は副助詞》たかがあの程度。ほんのあれくらい。あれっぽっち。「—のことで音(ね)を上げるな」