こい‐し・ぬ【恋ひ死ぬ】
[動ナ変]恋しさのあまりに死ぬ。「—・なば誰(た)が名は立たじ世の中の常なきものといひはなすとも」〈古今・恋二〉
こい‐の‐うた【恋の歌】
1 「恋歌(こいうた)」に同じ。 2 古今和歌集以後の歌集の部立ての一。恋愛の歌を集めた部分。また、その部分の歌。
こうや‐ぎれ【高野切】
《もと高野山の所蔵であったところから》古筆切(こひつぎれ)の一。現存最古の古今集の写本の断簡で、紀貫之筆の伝承がある。
声(こえ)を帆(ほ)に上(あ)・ぐ
声を高く上げる。「秋風に—・げてくる舟はあまのと渡る雁にぞありける」〈古今・秋上〉
こおう‐こんらい【古往今来】
[副]昔から今に至るまで。古今。古来。
こ‐がく・る【木隠る】
[動ラ下二]木の陰に隠れる。「あしひきの山下水の—・れてたぎつ心を塞(せ)きぞかねつる」〈古今・恋一〉
こがね‐の‐きし【黄金の岸】
極楽浄土にあるという七宝の池の岸。また、一切の煩悩(ぼんのう)から解脱(げだつ)した涅槃(ねはん)の境地。「暁到りて、浪の声—によするほど」〈新古今・釈教・詞書〉
こき‐い・る【扱き入る】
[動ラ下二]しごいて取って入れる。むしって入れる。こきる。「もみぢ葉は袖に—・れてもて出でなむ秋は限りと見む人のため」〈古今・秋下〉
こき‐た・る【扱き垂る】
[動ラ下二]しごき落として垂らす。また、しごき落としたように垂れる。「明けぬとて帰る道には—・れて雨も涙も降りそぼちつつ」〈古今・恋三〉
こ‐きん【古今】
1 昔と今。ここん。 2 「古今雛(こきんびな)」の略。
「古今和歌集」の略。