ありだ【有田】
和歌山県西部の市。有田川河口にある。紀州有田ミカンの集散地。蚊取り線香の主産地。人口3.1万(2010)。
ありだ‐がわ【有田川】
和歌山県北部を流れる川。高野山に源を発し、有田市で紀伊水道に注ぐ。長さ67キロ。
ありどおし【蟻通】
謡曲。四番目・準脇能物。世阿弥作で、貫之(つらゆき)集などに取材。紀貫之が蟻通明神を乗馬のまま通行して神の怒りに触れるが、和歌の徳により許される。
ありま‐すげ【有馬菅】
有馬の付近で産したスゲ。和歌では同音の「あり」を導く序詞として用いられる。「大君の御笠に縫へる—ありつつ見れどことなき吾妹(わぎも)」〈万・二七五七〉
あわしま‐じんじゃ【淡島神社】
和歌山市加太(かだ)にある神社。祭神は少彦名神(すくなびこなのかみ)。近世以来、婦人病に霊験があるとして信仰される。加太神社。旧称、淡島(粟島)明神。
いい【楲】
池や用水の水門の一種。箱状のものを地中に埋め、戸を開閉して水勢を調節する仕掛け。和歌では「言ひ」に掛けて用いられる。ひ。ひのくち。「小山田の苗代水は絶えぬとも心の池の—は放たじ」〈後撰・恋三〉
いい‐かけ【言(い)掛け】
1 話し始めて、途中でやめること。言いさし。「—のまま席を立つ」 2 言いがかりをつけること。「人の憂に付けこみて、身勝手なる—せんとは」〈鴎外・舞姫〉 3 なぞなぞの問いかけの言葉。解答を「こ...
いい‐か・ける【言(い)掛ける】
[動カ下一][文]いひか・く[カ下二] 1 言い出そうとする。話し始めて、途中でやめる。言いさしにする。「結論を—・けたまま別の話に転じてしまう」 2 言葉をかける。「悪口雑言を—・けられて」〈...
いえ‐の‐しゅう【家の集】
勅撰集などに対して、個人の和歌を集めた歌集。私家集(しかしゅう)。
いおり‐てん【庵点】
《庵形をしているところから》箇条書きの文書の頭、和歌・連歌・謡物や、連署する姓名などの肩につける「〽」「」などの記号。検閲・確認などの印とした。また、文章中で歌謡を引用する場合にも使われる。