かきつ【垣内】
《「かきうち」の音変化か》垣根に囲まれたうち。屋敷地の中。かいと。「吾妹子(わぎもこ)が家の—の小百合花(さゆりばな)ゆりと言へるは否と言ふに似る」〈万・一五〇三〉
かき‐どなり【垣隣】
垣根を境にした隣家。
かき‐ね【垣根】
1 敷地を限るために設ける囲いや仕切り。竹や植木などで作る。垣。 2 垣の根元。 3 間を隔てるもの。「心の—」
かきね‐ごし【垣根越し】
垣根をはさんで物事がなされること。かきごし。「—に声をかける」
かきね‐つづき【垣根続き】
1 垣根が長く続いていること。また、その垣根。 2 垣根を隔てにして隣り合っていること。隣家。
かき‐のぞき【垣覗き】
垣根の間から中をのぞくこと。また、物事の一部だけを見ること。「只うわべのみを—して努々(ゆめゆめ)それを羨む勿れ」〈逍遥・細君〉
かき‐ほ【垣穂】
垣根。垣。「山がつの—荒るともをりをりにあはれはかけよ撫子(なでしこ)の露」〈源・帚木〉
かき‐ま【垣間】
垣のすきま。「春されば卯の花腐(くた)し我が越えし妹(いも)が—は荒れにけるかも」〈万・一八九九〉
かき‐ようかん【柿羊羹】
柿を煮詰めて作ったようかん。二つ割りの竹に詰めたりする。大垣市や広島市の郷土菓子。《季 秋》
垣(かき)を作(つく)・る
1 多くの人が、垣根のように周囲を取り巻いたり、立ち並んだりする。人垣をつくる。垣を結う。「ファンが—・った」 2 両者の間に隔てをつくる。「意見の相違が二人の間に—・った」