かいま‐み・ゆ【垣間見ゆ】
[動ヤ下二]《「かきまみゆ」の音変化》物のすきまから見える。「その夕暮れの折からに、—・えにし面影を」〈松の葉・二〉
かげ・る【陰る/翳る】
[動ラ五(四)] 1 太陽や月が雲などに遮られて光が薄らぎ、前よりも暗くなる。「雲が出てにわかに日が—・った」 2 日が傾く。夕暮れになる。「冬は日の—・るのが早い」 3 表情が暗くなる。「悲し...
くま【隈/曲/阿】
1 曲がって入り込んだ所。また、奥まった所。もののすみ。片隅。「川の—」「光到らぬ—もなし」〈樗牛・滝口入道〉 2 物陰になっている暗がり。陰になった所。「停車場(ステーシヨン)前の夜の—に、四...
くもとり‐の【雲鳥の】
[枕]雲と鶴との綾(あや)模様の多い意から、綾と同音の「あや」にかかる。「夕暮れは思ひ乱れて—あやに恋しき人の面影」〈風雅・恋三〉
くれ【暮れ】
1 太陽が沈むころ。夕暮れ。また、日の暮れること。「日の—が早まる」⇔明け。 2 ある期間、特に季節の終わり。「秋の—」 3 年の終わり。年末。歳末。「—も押し詰まりまして」《季 冬》
くれ‐あい【暮れ合い】
日が暮れようとするころ。夕暮れ時。入相(いりあい)。「—ではあるし、亡なった姉さんの幽霊かと思った」〈鏡花・化銀杏〉
くれ‐かか・る【暮れ掛(か)る/暮れ懸(か)る】
[動ラ五(四)]夕暮れになりはじめる。暮れ方になる。「—・る秋空」
くれ‐がた【暮れ方】
1 日の暮れるころ。夕暮れ時。夕方。「日も—になる」⇔明け方。 2 年・年代・季節などの終わり。「冬の—」
こう‐こん【黄昏】
1 日の暮れかかること。夕暮れ。たそがれ。「到着せしは—の頃なりしが」〈福田英子・妾の半生涯〉 2 戌(いぬ)の刻。〈下学集〉
心(こころ)時雨(しぐ)・る
もの悲しくて、心が湿りがちになる。「神無月なほ定めなき雲よりも—・るる夕暮れの空」〈夫木・一六〉