一木(いちぼく)大廈(たいか)の崩(くず)るるを支(ささ)うる能(あた)わず
《「文中子」事君から》大きい建物が倒れようとしているのを、1本の木ではとうてい支えきれるものではない。大勢が傾きかけているときは、一人の力ではどうすることもできないというたとえ。大廈の顛(たお)...
いちまい‐いわ【一枚岩】
1枚の板のように平らで大きな岩。また、そのように、組織などがしっかりとまとまっていることのたとえ。「—の結束を誇る」
いちまい‐かんばん【一枚看板】
《4が原義》 1 その団体の大立て者。また、大ぜいのなかの中心人物。「劇団の—」 2 人に誇ることができる、ただ一つのもの。「纔(わず)かに実直という点を—にして」〈里見弴・今年竹〉 3 その着...
いち‐もつ【逸物】
群を抜いて優れているもの。特に、犬・牛・馬、または人などにいう。いちもち。いちぶつ。いつぶつ。「犬は三頭が三頭ながら、大きさも毛なみも一対な茶まだらの—で」〈芥川・偸盗〉
一葉(いちよう)落(お)ちて天下(てんか)の秋(あき)を知(し)る
《「淮南子(えなんじ)」説山訓の「一葉の落つるを見て、歳のまさに暮れなんとするを知る」から》落葉が早い青桐(あおぎり)の葉が1枚落ちるのを見て、秋の来たことを知る。わずかな前触れから将来の大きな...
いちり‐づか【一里塚】
1 主要な街道に1里(約3.927キロ)ごとに築かれた塚。榎(えのき)・松などが植えられ、旅人のための里程標となった。 2 大きな仕事や目標へむかう過程での一つの段階。「遠大な計画の—ともなる事...
いちりゅう‐まんばい【一粒万倍】
《「報恩経」四から。一粒の種が万倍となって稲穂のように実るという意》 1 わずかなものが非常に大きく成長することのたとえ。また、少しでも粗末にできないという気持ちをも表す。「—の成功」〈魯文・安...
いっか・い
[形]《近世語。「いか(厳)い」の促音添加》 1 大きい。「この袴の下には鬼が住んで、—・い口でかみつきます」〈浄・五枚羽子板〉 2 はなはだしい。また、多い。たくさん。「母の胎内にある時より、...
いっかく‐せんきん【一攫千金】
《一つかみで大金を得る意》一度に、しかもたやすく大きな利益を得ること。「—を夢みる」 [補説]「一獲千金」とも当てて書く。
いっか‐さん【一化蚕】
1年に1回、卵からかえって成虫になり、卵を産んで1世代を終える蚕。多化蚕に比べて、繭は大きいが、一般に虚弱。