うち‐いり【内入り】
1 外出から帰って家に入ること。また、その際の機嫌。「女房供今戻った…と—よきに」〈浄・浪花鑑〉 2 収入。もうけ。「旦那のおかげで今日も—がよござりますわい」〈浄・伊賀越〉 3 「内揚(あ)げ...
うち‐かた【内方】
1 うち。家の中。「女房と母親のみは去るべきところなければ—に残り居れば」〈露伴・辻浄瑠璃〉 2 商家で、店に対して家族の生活している所。「でっちは、又—へ聞こゆる程手本読みて手習ひするは」〈浮...
うち‐き・く【打ち聞く】
[動カ四]ちらっと聞く。小耳にはさむ。「人の—・くばかりのことは、女房、童部(わらはべ)、申し伝へぬやうやは侍る」〈大鏡・道長下〉
うちざた【内沙汰】
狂言。和泉(いずみ)流。大蔵流では「右近左近(おこさこ)」。左近の牛に稲を食われた臆病者の右近は、訴訟しようと女房を地頭に見立ててけいこをするが、それでもおどおどするので女房にどなられ、結局は夫...
うち‐ばかま【打袴】
女房装束の際に用いた袴で、絹地を砧(きぬた)で打って光沢を出したもの。のちには、板引きにして光沢を出した。色は紅が多い。
うち‐まき【打ち撒き】
1 魔よけのために米をまき散らすこと。また、その米。散米(さんまい)。花米(はなしね)。「—し散らしなどして、みだりがはしきに」〈源・横笛〉 2 神前に供える米。「御幣紙(ごへいがみ)、—の米程...
うつお【空/虚/洞】
1 中がからになっていること。また、そのようなもの。うつろ。うろ。「この唐櫃(からびつ)をこそ心にくく思ひつれども、これも—にて物なかりけり」〈今昔・二九・一二〉 2 岩や樹木にできた空洞。ほら...
うつつ‐ごころ【現心】
1 《夢うつつの心の意から》夢見るような気持ち。うつろな心。「はや七分の正気を失って、何(どこ)が何(なに)やら一向—で」〈紅葉・二人女房〉 2 しっかりした気持ち。正気。「肝魂も消え果て—なし...
うまやかじ【厩火事】
落語。厩の火事で馬よりも家来の身を案じた孔子の故事にならい、髪結いの女房が、亭主の愛情を試そうと、大切な瀬戸物を割る。亭主は女房の身を案じるが、それはけがをされては、自分が食い上げになるからであった。
うめ‐の‐はな【梅の花】
1 梅の木に咲く花。ばいか。 2 双六(すごろく)で、さいの目の五。また、双六。「女房の留守に亭主は—」〈川柳評万句合〉 3 練り香の名。