こうしけご【孔子家語】
孔子の言行や、孔子と門人との問答などを集録した書。10巻。原本は27巻あったらしいが、散逸。現存のものは魏の王粛の偽作とされる。日本にも平安時代から伝わる。
こうし‐びょう【孔子廟】
孔子の霊をまつるみたまや。孔子の死の翌年に中国山東省曲阜の旧宅に造られたものが初め。日本でも、奈良・平安時代には大学・国学に造られ、江戸時代には江戸湯島など各地に造られた。聖堂。聖廟。孔廟。
こう‐せき【孔席】
孔子の座席。
孔席(こうせき)暖(あたた)まらず墨突(ぼくとつ)黔(くろ)まず
《班固「答賓戯」から》孔子の座席は暖まる暇がなく、墨子の家の煙突は黒くなることがない。孔子と墨子は天下を遊説して回り、家に落ち着くことがなかったということ。
こう‐ちゃ【貢茶】
《一を聞いて二を知ったという孔子の弟子、子貢の名にちなむという》茶の湯で、茶の味を当てる一種の遊び。三種の茶を一服ずつ試飲してからそのうちの一種を除き、次に別の一種を加えて再び一服ずつ飲んで最初...
こう‐もん【孔門】
孔子の門下。
こうもん‐の‐じってつ【孔門の十哲】
孔子の門人で、特に優れた10人。徳行に優れた顔回・閔子騫(びんしけん)・冉伯牛(ぜんはくぎゅう)・仲弓、言語に優れた宰予・子貢、政事に優れた子有・子路、文学に優れた子游・子夏。「論語」先進編に基...
こぶん‐しょうしょ【古文尚書】
隷書以前の蝌蚪(かと)文字(古文)で書かれた尚書(書経)。前漢の景帝のとき、孔子の旧宅の壁の中から発見され、武帝のとき、孔安国が解読したと伝えられるが、現在では偽書といわれている。→今文(きんぶ...
こ‐ろん【古論】
古字で書かれた論語。孔子の子孫の家の壁中から発見されたという。現在のものより1編多く21編。→魯論 →斉論
し‐すい【泗水】
中国山東省にある川。孔子の生地である曲阜(きょくふ)を流れて、独山湖に注ぐ。このことから孔子の教え、儒学を「泗水の学」という。泗河(しが)。