とのい‐もうし【宿直奏し】
宮中で宿直の官人が定刻に声をあげてその氏名を名のること。また、その声。→名対面「名対面(なだいめん)は過ぎぬらむ、滝口の—今こそと」〈源・夕顔〉
との‐な【殿名】
宮中の女房の呼び名の一つ。三条殿・大宮殿などと「…殿」と呼ぶもの。→小路名(こうじな)
との‐もり【主殿/殿守】
1 主殿寮(とのもりょう)の下級役人。 2 宮中の雑役や、蔵人(くろうど)拝賀のとき賜る湯づけの給仕をした女官。
とのも‐りょう【主殿寮】
1 律令制で、宮内省に属し、宮中の清掃、灯燭(とうしょく)・薪炭など火に関すること、行幸時の乗り物、調度の帷帳などのことをつかさどった役所。とのもりのつかさ。とのもづかさ。とのもりりょう。しゅで...
とよのあかり‐の‐せちえ【豊明の節会】
奈良時代以降、新嘗祭(しんじょうさい)・大嘗祭(だいじょうさい)の翌日に宮中で行われた儀式と宴会。天皇が豊楽殿(ぶらくでん)(のちには紫宸殿)に出て新穀を召し、群臣にも賜った。国栖(くず)の奏や...
とり‐あわせ【鶏合(わ)せ】
雄鶏をたたかわせて勝負を競う遊び。古く宮中では陰暦3月3日に行われた。闘鶏(とうけい)。《季 春》「春暑く素袍(すはう)に汗や—/蛇笏」
とり‐ぞうし【鳥曹司】
平安時代、宮中で飼育する鷹をつないでおいた所。内裏内郭の回廊の南東の角にあった。
とり‐の‐つかさ【鳥司】
平安時代、宮中で時刻を知らせる役目の人。鶏人(けいじん)。
とん‐じき【屯食/頓食】
1 平安・鎌倉時代、宮中や貴族の宴会のとき、庭上で下仕えの者に賜る酒食をのせた台。また、そこにのせた食物。特に、強飯(こわめし)を卵形に握り固めたもの。 2 《「どんじき」と発音》江戸時代、京都...
どう‐どうじ【堂童子】
1 寺院で、寺内の雑役に従事する童形のしもべ。 2 宮中の大法会などのとき、花籠(けこ)を配る役。蔵人(くろうど)および五位以上の公家の子弟が選ばれた。