かこち‐がお【託ち顔】
[名・形動]他に事寄せ、そのせいにして恨み嘆く顔つき。また、思いわびているさま。「嘆けとて月やは物を思はする—なるわが涙かな」〈山家集・中〉
かすみ‐の‐ころも【霞の衣】
1 たちこめた霞を、衣に見立てていう語。「山桜—厚く着てこの春だにも風つつまなむ」〈山家集・上〉 2 《「かすみ」に「墨」を掛けて》墨染めの衣。ねずみ色の衣。喪服。「はかなしや—たちしまに花のひ...
かづき
《「かなつ(金突)き」の音変化》魚を突いて捕る漁具。銛(もり)・やすの類。「宇治川の早瀬落ち舞ふ漁舟の—にちがふ鯉のむらまけ」〈山家集・下〉
からす‐おうぎ【烏扇】
《「烏扇(うせん)」を訓読みにした語》アヤメ科の植物ヒオウギの古名。「蓬生(よもぎふ)は様異なりや庭の面(おも)に—のなぞ茂るらむ」〈山家集・中〉
からす‐ば【烏羽】
烏の羽。黒い羽。敏達天皇の代に、高麗(こま)から来た、烏の羽に墨書きした手紙を湯気で蒸し、帛(ねりきぬ)に押し写して読み取ったという故事から、多く「烏羽に書く」の形で、見分けのつかないことのたと...
かんむり‐まつじろう【冠松次郎】
[1883〜1970]登山家。東京の生まれ。黒部渓谷の遡行(そこう)に初めて成功。著「黒部渓谷」「山渓記」など。
がく‐じん【岳人】
山登りに生きる人。登山家。
くれ‐はとり【呉織/呉服】
《「くれはたおり」の音変化。「くれはどり」とも》 [名] 1 上代、漢織(あやはとり)とともに中国の呉(ご)の国から渡来したと伝えられる織工。 2 1がもたらした技術で織った綾模様のある絹織物...
けわし・い【険しい/嶮しい】
[形][文]けは・し[シク] 1 傾斜が急で、登るのに困難であるさま。「—・い山道」 2 困難や危険な事態が予想されるさま。「再建への道は—・い」 3 怒りや緊張のため、言葉や表情などがとげとげ...
こうけ‐がま・し【高家がまし/豪家がまし】
[形シク]《「ごうけがまし」とも》権勢をかさに着るさま。権柄ずくである。「かこちかかりて—・しく申して、むつかしく侍るなり」〈山家集・下・詞書〉