さし‐い・ず【差し出づ/射し出づ】
[動ダ下二] 1 《「さし」は光が射す意》さしはじめる。輝き出る。「日も—・でぬべし」〈枕・三六〉 2 ㋐はっきり姿を現す。ぬきんでる。「さる滝の上に、わらふだの大きさして、—・でたる石あり」〈...
さし‐いで【差し出で】
出過ぎた振る舞いをすること。でしゃばり。「すべて—は、わらはも大人もいと憎し」〈枕・二八〉
さしいで‐ぐち【差し出で口】
「さしでぐち」に同じ。
さし‐だし【差(し)出し】
1 差し出すこと。 2 母屋(もや)からさしかけに張り出した下屋(げや)。 3 芝居の舞台、特に花道で、役者の顔をよく見せるため、柄のついた燭台(しょくだい)を二人の後見が前後から差し出すもの。...
さし‐だ・す【差(し)出す】
[動サ五(四)] 1 伸ばして前方へ出す。「手を—・す」 2 人に与えるために出す。提供する。「食べ物を—・す」「命を—・す」 3 提出する。「役所に書類を—・す」 4 派遣する。「委員会に代理...
さし‐で【差(し)出】
1 突き出ていること。また、そのもの。 2 「差し出口」の略。「言はれぬ—か知らねども」〈浄・会稽山〉 3 「差し出者」の略。〈日葡〉
さしで‐がまし・い【差(し)出がましい】
[形][文]さしでがま・し[シク]必要以上に、他人のことに関与しようとする。出過ぎた感じである。「—・いことを言うようですが」 [派生]さしでがましさ[名]
さしで‐ぐち【差(し)出口】
でしゃばってよけいな口出しをすること。また、その言葉。「—をたたく」
さしで‐の‐いそ【差し出の磯】
海や湖の中に突き出ている磯。所在未詳。[歌枕]「しほの山—にすむ千鳥君が御世(みよ)をば八千代とぞ鳴く」〈古今・賀〉
さしで‐もの【差し出者】
でしゃばった言動をする人。「大の—で、口をきけば手もとがお留守になります」〈滑・浮世風呂・三〉