つきなみ‐え【月次絵】
1年12か月の行事や風俗を自然の景趣を背景に描いた絵。平安時代以降の大和絵の主要なジャンルの一つで、障子絵や屏風(びょうぶ)に描かれた。→四季絵
つきなみ‐の‐まつり【月次の祭】
陰暦6月と12月の11日に、神祇官(じんぎかん)で行われていた神事。伊勢神宮をはじめ304座の全国主要神社に幣帛(へいはく)を奉り、天皇の健康と国家の平安を祈る。もと月ごとに行われるべきもので...
つぎしきし【継色紙】
古筆切(こひつぎれ)の一。小野道風筆と伝えられる。もとは継ぎ紙を粘葉装(でっちょうそう)仕立てにし、見開き2ページに万葉集・古今集などの歌1首の上の句・下の句をそれぞれ散らし書きにしたもの。平安...
つくえ【机/案】
1 本を読み、字を書き、また仕事をするために使う台。ふづくえ。「—に向かう」 2 飲食物を盛った器をのせる台。食卓。「高坏(たかつき)に盛り—に立てて母にあへつや」〈万・三八八〇〉 [補説]歴史...
つくも‐どころ【作物所】
平安時代、宮中の調度品などの調進をつかさどった所。作物司(つくもづかさ)。
つくり‐え【作り絵】
大和絵の技法の一。墨線で下描きし、その上から彩色を施し、最後に人物の顔貌や衣の輪郭などを墨線で精緻(せいち)に描(か)き起こすもの。平安時代の源氏物語絵巻が典型的な例。
つくり‐ものがたり【作り物語】
1 仮作の物語。つくりばなし。 2 平安時代の物語の一種。古来の民間伝承や漢文にみる伝奇などから発展した、虚構性・伝奇性の強い物語。竹取物語・宇津保物語など。
つこう‐まつ・る【仕る】
[動ラ四]《「つかえまつる」の音変化で、主として平安時代に用いた》 1 「仕える」の謙譲語。 ㋐お仕え申し上げる。「昔、二条の后に—・る男ありけり」〈伊勢・九五〉 ㋑お供申し上げる。奉仕する。「...
つちみかど【土御門】
姓氏の一。平安時代以来、天文道・陰陽道(おんようどう)をもって朝廷に仕えた家系。阿倍倉梯麻呂(くらはしまろ)の子孫安倍晴明を祖とし、代々その業を世襲した。 [補説]「土御門」姓の人物土御門通親(...
つち‐みかど【土御門】
平安京大内裏外郭東面の上東門の異称。また、西面の上西門を西の土御門と称した。築地(ついじ)を切り抜いただけで、屋根のないところからいう。