重宝(じゅうほう)を懐(いだ)く者(もの)は夜行(やこう)せず
《「戦国策」秦策から》貴重な品物を持っている者は夜歩いてはいけない。大きな目的を抱く者は、その身を大切にすべきであるというたとえ。
せっ‐けん【席巻/席捲】
[名](スル)《「戦国策」楚策から》むしろを巻くように領土を片端から攻め取ること。はげしい勢いで、自分の勢力範囲をひろげること。「市場を—する」
節(せつ)を折(お)・る
《「戦国策」秦策から》自分の志を曲げて人に従う。節を屈(くっ)する。
薪(たきぎ)を抱(いだ)きて火(ひ)を救(すく)う
《「戦国策」魏策から》薪を抱いて、火を消そうと火元に近づく。害を除こうとして、かえって害を大きくすることのたとえ。
だ‐そく【蛇足】
《昔、中国の楚(そ)の国で、蛇の絵をはやく描く競争をした時、最初に描き上げた者がつい足まで描いてしまったために負けたという「戦国策」斉策上の故事から》付け加える必要のないもの。無用の長物。
ちょうめい‐しり【朝名市利】
《「戦国策」秦策から》朝廷で名誉を争い、市井で利益を争うこと。物事を争うには、それにふさわしい場所で争うべきであるというたとえに用いる。
虎(とら)の威(い)を借(か)る狐(きつね)
《「戦国策」楚策から》他の権勢に頼って威張る小人(しょうじん)のたとえ。
白虹(はっこう)日(ひ)を貫(つらぬ)・く
《「戦国策」魏策から》白い虹が太陽を貫いてかかる。白い虹を兵の、太陽を君主の象徴と解釈することによって、兵乱が起こり、君主に危害を加える予兆とされた。
晩食(ばんしょく)以(もっ)て肉(にく)に当(あ)て安歩(あんぽ)以(もっ)て車(くるま)に当(あ)つ
《「戦国策」斉策上から》遅い時間に腹をすかして食事をすれば粗末な食べ物も肉のようにうまく、ゆっくり歩けば車に乗らなくても疲れることはない。貧しくとも清く正しい生活をすれば、常に満ち足りた心でいる...
百里(ひゃくり)を行(ゆ)く者(もの)は九十(くじゅう)を半(なか)ばとす
《「戦国策」秦策・武王から》何事も終わりのほうほど困難であるから、九分どおりまで来てやっと半分と心得、最後まで気をゆるめるな、という戒めの言葉。百里を行く者は九十里を半ばとす。