そ‐う【疎雨】
まばらに降る雨。「颯々たる西風に—を吹き来て」〈菊亭香水・世路日記〉
そう‐きゅう【躁急】
いら立ちいそぐこと。せっかちに事を運ぼうとすること。「成長の欲望は…余裕なき—となり」〈阿部次郎・三太郎の日記〉
そう‐し【草紙/草子/双紙/冊子】
《「さくし(冊子)」の音変化か》 1 漢籍・和本などで、紙を綴(と)じ合わせた形式の書物。綴じ本。 2 物語・日記・歌書など、和文で記された書物の総称。 3 御伽(おとぎ)草紙・草(くさ)双紙な...
そう‐しん【争心】
人と争う心。「歓喜と—と親愛と」〈阿部次郎・三太郎の日記〉
そう‐そう【鏘鏘】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 玉や金属が触れ合って鳴り響くさま。また、高く美しい音の響くさま。鏘然。「柱頭の時辰儀—として正午を報ず」〈菊亭香水・世路日記〉 2 盛んなさま。「服装から何か...
そうぶ‐の‐こし【菖蒲の輿】
「あやめのこし」に同じ。「—朝餉(あさがれひ)の壺にかきたてて」〈讃岐典侍日記・下〉
そう‐ほう【遭逢】
[名](スル)出会うこと。遭遇。「尚一層の不幸に—し」〈菊亭香水・世路日記〉
そう‐めい【滄溟】
あおく広い海。青海原(あおうなばら)。滄海。「孤月を渺茫たる—の上に眺めて」〈菊亭香水・世路日記〉
そえ‐に
[連語]…までも。…もまた。「年つもる雪とし聞けば今日—心とけてもいかが見ゆべき」〈弁内侍日記〉 [補説]「そへ」は動詞「添う」の名詞形「添え」か。「に」については格助詞・間投助詞その他の説もある。
そちき【帥記】
源経信の日記。治暦元年(1065)から寛治2年(1088)までの写本が伝わるが、欠落もある。名称は、経信の官名である大宰権帥(だざいのごんのそち)にちなむ。都記(とき)。経信卿記。そっき。